【初心者向】ぐっすり寝たいなら”朝食”をしっかり食べよう【テクニック】

どんな食べ物がいいの? 朝食べるべきものは? 善き睡眠には善き食習慣から

 現代社会では『健康』をテーマにした話題が人気を集めていますね。ダイエット、ヨガ、運動習慣など多種多様ですが、とくに『睡眠』は必ずといっていいほど話題にあがるのではないでしょうか。

 メジャーリーガーの『大谷翔平』選手や前人未到の偉業を成し遂げた『藤井聡太』八冠などは常に8時間以上の睡眠を心がけており、時間だけでなくまで追求し、まくらなどの寝具にもこだわりをもっています。心身を酷使するからこその習慣ですね。

 最適な睡眠時間は個人差があるためアナタにとって8時間寝ることが適切とは限りません。また、毎日忙しくて睡眠時間を確保できないという場合もあるでしょう。そんな時は少ない睡眠時間の質をアップさせることが重要になります。じゃあ新しいベッドとまくらを用意して、快適な環境を用意して――っていうのはコストがかかりますよね?

 安心してください。実はそんなコトしなくても睡眠の質を上げる方法があるんです。

睡眠の質を上げるたった3つだけのポイント

 睡眠は『動物がもつ三大欲求のひとつ』です。食べること、眠ることは自分自身の生命を継続するため必要不可欠であり、だからこそそれぞれが深く関わり合っています

 睡眠習慣が乱れると食欲に影響があり、また食習慣が乱れると睡眠の質にも影響する。だからこそ、食習慣を改善すれば、それに引かれるように睡眠習慣も改善できる可能性が生まれます。具体的にはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?

“朝食”は最も大切なイベント

 朝ごはんは『体内時計をリセットし身体を起こすための最重要イベント』です。

 人は24時間単位で活動していますが、視床下部にある体内時計は24時間以上のリズムで働いています。これをリセットする重要なイベントが太陽の光を浴びることと朝食を摂ることなのです。

 朝ごはんを食べることで深部体温が上昇し、脳やその他の臓器に刻まれた体内時計がリセットされ、フレッシュな気持ちで活動することができます。そのためには以下の点に注意しましょう。

少量でも食べる
  とにかく肝臓を働かせることが大切
温かいものを食べる
  身体を温めることで身体を活性化させる
よく噛む
  脳や消化器への刺激になり消化の準備をしてくれる

 朝は栄養が枯渇した状態です。できればたくさん食べたいところですが、時間がなかったり食欲がない場合はごはん1杯とバナナ程度でも食べておきたいですね。

 活動的になるには身体を温めることが重要です。味噌汁などの温かい食べ物を用意し、より充実した1日を過ごしましょう。

J-STAGE、日本薬理学雑誌
 時間栄養学の概要、日本での研究に関しては こちら
J-STAGE、日本医学雑誌
 睡眠の役割とメカニズムに関しては こちら

痩せたいアナタこそ”朝はガッツリ”食べよう!

 2003年、アメリカ、オックスフォード大学の研究で『朝食を抜くことと肥満の有病率増加は関連する』という驚くべき論文が発表されました。それ以来肥満と朝食の関係性は広く研究され、現代では非常に信頼性の高いエビデンスとして認知されています。

 朝食を抜いた場合、体内時計がリセットされずやる気が出ない、身体がだるいなどの心身活動に影響が現れます。また筋肉が分解され脳に必要な糖質が作られる(糖新生)ため、体力低下や基礎代謝現象などの悪影響もあります。

 朝食は身体の体内リズムを整え摂取したエネルギーを活用するモードにしてくれます。朝ごはんをしっかり食べたほうが、かえって身体が燃料を消費するモードに切り替わるので、ダイエットしたいなら朝食を大切にするべきなのです。

 エネルギッシュな生活のため、ぜひとも朝ごはんを食べましょう。

オックスフォード大学科学雑誌[American Journal of Epidemiology]
 当該論文に関しては こちら
ScienceDirect::Obesity Research & Clinical Practice
 朝食と肥満の関連性、最新レビューは こちら

昼と夜は”ちょこちょこ”食べる

YouTubeチャンネル、NutritionFacts.org:投稿動画より

 ヨーロッパには『朝は王のように、昼は王子のように、夜は貧民のように食べよ』という言葉があります。朝食が最も大事だという意味ですが、昔の人はすでに肌感覚で朝食の大切さを知っていたのですね。それと同時に夜食の恐ろしさも知っていたようです。

 昼は活動を維持するエネルギーが必要ですが、夕方から夜にかけて、心身ともに睡眠の準備にはいるためガッツリした食事は不要です。夜にエネルギーを補給してしまうと、身体はそれらを消化するため働きだしてしまい、夜眠れなくなってしまうのです。

 残念ながら日本における研究は少数ですが、2017年、日本の複数の大学が協力した研究では『成人の夜食が肥満と関連している』という結果が出ています。過去10年間の論文をすべて分析したレビューなので信頼性は高く、いかに夜食べることが太りやすいかを示すデータとなっているでしょう。

 でも、昼間に勉強や仕事をすると夕方はお腹がペコペコになっちゃいますよね。忙しくて思うような食習慣がとれない時もあります。そういう時は以下のポイントをおさえて食べましょう。

睡眠前の重たい食事は避ける
  睡眠中に消化器官を働かせないことが重要
タンパク質中心にする
  大豆製品などがおすすめ

時間が確保できない時は分割してちょこちょこ食べる
  エネルギーとなる炭水化物は少量でこまめな摂取を

 食べ物の消化は2~3時間かかることから、多くの著書では就寝3時間前に夕食を終えるようにとあります。これは決して就寝前はゼッタイ食べちゃダメということではなく、睡眠に影響のない範囲であればお茶やスープなどを摂取することもできるのです。

 もちろん、だからといって軽食を重ねれば同じ結果になってしまいます。自分がどれくらい食べたのかしっかり覚えておくようにしましょう。

夜おなかが減らない習慣を

 今回参考にしている『田中奏多』氏著作『眠る投資 ~ハーバードが教える世界最高の睡眠法~』では、夕食のタイミングを『翌日の朝ごはんの10時間以上前』にするよう勧めています。朝7時起床なら夜9時以前に重たい食事、つまりごはんに焼き魚などのガッツリした食事を済ませるということですね。

 夜は深部体温が下がり身体が睡眠モードになる時間帯です。ついつい夜食を食べてしまうと睡眠中に消化器官が働き、次の日の朝食を食べられなかったり、体調にも影響を及ぼすでしょう。

 とはいえ夜はなにかとお腹がへっちゃう時間帯ですよね。それを防ぐためにも昼間にちょこちょこ食べておくと夜の食欲を抑えられます。そこで心配なのが「昼間に食べ過ぎたらどうしよう?」という点ですね。その時は『今日どのくらい食べたのか?』を記録するレコーディング・ダイエットがおすすめです。今はそういったスマホアプリがたくさんあるので便利ですね。

 スマホはお手軽な反面忘れがちになりそうという方は実際に紙に書く手法が良いでしょう。大まかなメニューだけ書きたいという方は無地のノートがおすすめです。

無印良品 植林木ペーパー裏うつりしにくいノート5冊組 B5・30枚・6mm横罫・背クロス5色

 毎日の記録として細かいステータスまでしっかり記入したいという方は専用ノートをチョイスしましょう。

ダイエット記録ノート 食事体重記録ノート 簡単 シンプル 体重・体温・グラフ 日記欄 付箋付き

J-STAGE、日本健康教育学会雑誌
 日本人の夜食と肥満の関係性の研究に関して こちら

なにをどれだけ食べれば良いの?

 食事はその日一日を過ごすためのエネルギーです。なんでも好きなだけ食べれば良いというわけではなく、心身のパフォーマンスを向上させることも大切ですよね。

 タンパク質炭水化物脂質――年齢や性別により必要量は様々です。アナタの生活習慣を考え、厚生労働省が発表する『日本人の食事摂取基準 2020』を参考に柔軟なメニューを用意していきましょう。

厚生労働省
 日本人の食事摂取基準 2020年版は こちら

トリプトファンを摂取しよう

 トリプトファンとは『メラトニンと関連する必須アミノ酸のひとつ』です。睡眠と関連してよく登場するワードですが、これは同時に日中の活動を助けこことの状態を安定させるセロトニンとも関連しています。トリプトファンがメラトニンになる流れは以下の通りです。

トリプトファンセロトニンメラトニン

 メラトニンは体内時計と関わりがあり心身に眠気を起こさせます。セロトニンから合成されるホルモンですが、セロトニンはトリプトファンから合成されて作られます。

 セロトニンは昼間の活性化メラトニンは夜の眠気に関わり、双方がバランスを保つことで心身が活動できたり、眠くなったりしてくれるのですね。それらのバランスを保つためには、これらの材料であり、必須アミノ酸でもあるトリプトファンを食べ物から摂取する必要があります

 トリプトファンは動物性タンパクに多く含まれ、文部科学省が公表する『食品成分データベース』によれば、以下の食材に多く含まれています。代表的な食材を紹介しましょう。

卵類
  鶏卵、卵白、乾燥卵白
魚介類
  赤身魚、鮭、かつお節、煮干し
豆類
  大豆製品全般、そらまめ、あずき
乳製品
  牛乳、ヨーグルト、チーズ
肉類
  赤身肉全般、鶏むね、ささみ、
穀類
  米全般、小麦、乾麺
その他
  レバー、バナナ

 上記の食材ほどトリプトファン含有量が多く、とくに卵類魚介類には豊富に含まれているため朝食としておすすめですね。これらを見ると日本の古き善き食習慣『ごはん + 焼き魚 + 納豆 + 』がどれほど朝食として素晴らしいかが伺えます。

 多くの情報媒体で『バナナ』がおすすめされていますが、上記食材と比較するとトリプトファン含有量は可食部100gあたり10mgと控えめです。魚類のサバ可食部100gあたり820mgなので大きな差がありますね。

 なぜバナナはトリプトファン摂取食材として有用とされるのでしょうか?

 バナナはセロトニンの材料となる『ビタミンB6炭水化物』をバランスよく含んでいます。またどこのスーパーでも販売されている上に安価であるため普段の食事として扱いやすいですね。

 朝食を食べる時間がない! という方はとりあえず『バナナ + 牛乳』という選択肢もアリでしょう。

J-STAGE、科学と教育:飯塚 英昭, 矢島 毅彦
 トリプトファンと代謝産物に関しては こちら
J-STAGE、HEART’s Selection:前村 浩二
 メラトニンのメカニズムに関しては こちら
厚生労働省、e-ヘルスネット
 メラトニンの概要は こちら
食品成分データベース
 トリプトファン含有量ランキングは こちら

普段の睡眠習慣を大切にしましょう

 ここでは食事を通したより良い睡眠テクニックを紹介してきましたが、最も大切なのは『普段から適切な睡眠時間を確保している』ことです。これらのテクニックを駆使したとしても「1日4時間しか寝てません」ではどうにもならないでしょう?

 人により適切な睡眠時間があります。もし、アナタ自身の適切な睡眠時間が知りたいという方は、ぜひ睡眠の専門外来を受診し、専門家の意見をもらうことが重要です。

 ここで紹介した内容は『田中奏多』氏著作『眠る投資 ~ハーバードが教える世界最高の睡眠法~』に詳しく記されています。ハーバード大学で最新治療を学び、ビジネスパーソンが抱えるこころの不調を医療から支える新進気鋭の女医です。臨床現場を通して培ったスキルと知識。社会人のパフォーマンスを最大限に発揮するテクニックを網羅した一冊は必読級ですね。

 アナタの心身の健康を祈っています。

眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法

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