アナタは『犬』ということばにどんな姿をイメージしますか?
ひとことで犬といっても『チワワ』から『ゴールデン・レトリーバー』、さらに『グレート・デーン』など大小様々です。すべて同じ犬ですが、犬種によって多種多様の飼い方があり、わんちゃんごとの付き合い方があります。グレート・デーンに小型犬用の犬小屋を用意するわけにはいきませんよね?
多くの犬は人間に愛されるようデザインされており、愛くるしい見た目のコンパニオンドッグがたくさんいますね。ですが、中には猟犬として活用されたり、ハンティングのお供として活躍した犬などもいます。
番犬や闘犬など、場合によってははじめて犬を飼う方におすすめできない犬種があることも事実です。ということで、今回は上級者向けの犬種についてわかりやすく解説していきましょう。
上級者向けの犬種とは? 飼育がむずかしい犬種についてわかりやすく解説
上級者向けの犬種とはどのような犬なのでしょう? 犬はもともとオオカミだったという説が有力で、人と生活圏を共にしているうちに犬になったとされています。
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犬の歴史に関しては こちら
人は犬をうまく活用するため、目的に沿った犬になるよう選択交配を繰り返してきました。その結果、現在は数百種類もの犬種が存在していますね。
その中で初心者におすすめできない犬種があることも事実です。上級者向けの犬種はどんな子か? 気をつけるべき要素をまとめてみましょう。
・猟犬や闘犬、番犬などの用途でデザインされた
・身体が大きい
・運動量が多い
・深い知識を要求される
・日本で流通していない
・高級品種としてデザインされている
猟犬や闘犬、番犬などの用途でデザインされた
犬種のなかには外部の敵と戦うためにデザインされた子がいます。そんなわんちゃんたちは、見知らぬ人に激しく吠えかかったり、噛みついたりする気質が強い個体が多いです。
・該当する犬種
土佐闘犬
マスティフ
ボクサー など
身体が大きい
身体が大きいのはそれだけ多くの要素の難易度が上がります。毎日たくさん食べますし、ペット用シートも大きいものを使うので費用が嵩んでいきます。また、毎日のさんぽも長距離を歩くことになり、飼い主の体力や時間面でも課題が増えることになります。
・該当する犬種
グレート・デーン
セント・バーナード
アイリッシュ・ウルフハウンド など
我が家にも黒いラブラドール・レトリーバーが暮らしているのですが、この子はもうエサをあげればあげるだけ食べられる大食漢です。ごはんを上げたあとも「おやつまだぁ?」と純粋な目で見つめてくるので鬼のココロで「ダメ」とヨダレを垂らす黒ラブを見る日常。
とはいえついついおやつを与えてしまうことも――どうせあげるなら栄養豊富で無添加、あんしんして与えられるモノがいいですよね。人間が食べるものと同じ成分だけを使うヒューマングレードのものであれば、飼い主さんもあんしんしてわんちゃんに与えることができると思います。
運動量が多い
大型犬はもちろん中型、小型犬でも豊富な運動量が求められる犬種があります。犬にとって運動不足は大きなストレスとなり、吠えグセがついたり体調を崩したりなど多くの問題を抱えるようになるので、毎日のさんぽは必要不可欠ですね。
・該当する犬種
ボーダー・コリー
ビーグル
ミニチュア・ピンシャー など
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(ドッグレース最速犬)走ることが大好きな犬種については こちら
深い知識を要求される
数百を超える犬種のなかには特別な知識が求められる犬種も存在します。毛がない犬種、独特の体つきをした犬種などバリエーションがあり、それらひとつひとつの特徴を熟知しておくことが求められるのですね。
・該当する犬種
ヘアレス・ドッグ
ダックスフンド
プーリー など
日本で見られない犬種
日本ではまず見られない犬種“アザワク(Azawakh)”
そもそも日本に流通していない犬種は飼いようがありませんね。手に入れる段階で上級者向けで、そういった犬種は相応の知識を要求される場合が多いです。ジャパン・ケネル・クラブ(JKC)によれば、2023年1月から同年12月にかけての12ヶ月間で1匹しか登録されていない犬種もあります。
・該当する犬種
アザワク
クーバース
コモンドール など
ジャパン・ケネル・クラブ(JKC)
2023年(1~12月)犬種別犬籍登録頭数は こちら
高級品種としてデザインされている
世界では様々な犬種があり、場合によっては数億円で取引された個体も存在します。日本では一般的に10~20万円、高くても50万円くらいですからこの値段は驚きですよね。わんちゃんの価値をお金で例えるのはどうかと思いますが、それだけ愛されている犬種があるということでしょう。
・該当する犬種
チベタン・マスティフ
サモエド
ローシェン など
犬は上級者に仕立て上げられる
基本的にどの犬種にも飼育が難しい部分があります。人によっては抜け毛の処理だって苦痛な場合もありますし、犬どくとくのニオイを嫌うこともあるでしょう。逆に、雨天のなかさんぽをしたあとの、犬からする独特の香りが好きだという方はぜひわんちゃんをお家に迎えてあげてください。
家庭犬の定番である『チワワ』。小さくてクリっとした目が魅力的ですが、この子たちは身体が小さいからこそ四肢が弱く、ちょっとした段差で骨折してしまう可能性があります。それだけでなく、この犬種はテリア種――猟犬として活躍していた血が濃いので他の犬に攻撃的だったり、吠えグセがあったりとなにかと飼い主さんを困らせる場合があります(テリア気質)。
では、チワワは上級者向けの犬種でしょうか? ――吠えグセや攻撃的な面は、飼い主さんがしっかりしつけをすれば大いに改善できる問題です。犬好きの方なら「チワワは攻撃的だから上級者向けだよ」と言う方はいないと思います。
同じく家庭犬の定番である『ダックスフンド』。胴長短足で愛くるしい見た目ですが、彼らはその体格のせいで腰を痛めやすくなっています。犬は食欲旺盛なので、甘やかして食べさせてばかりいるとどんどん太って、腰への負担も大きくなっていく――肥満厳禁で運動必須。これは飼いにくい犬種になるでしょうか? 少なくとも、人間がしっかり世話をすれば毎日幸せに暮らせるはずです。
確かに、ボーダー・コリーなど規格外の運動量で飼育が難しい犬種がいることも事実です。しかし、飼い主さんが“家族“として迎えたり犬種をしっかり理解して、準備をした上で飼育すれば、どんな犬種も決して上級者向けにはならないと思います。
人間の捉え方次第でどんなわんちゃんだって飼いやすい犬種になります。アナタが「犬を飼いたい!」と考えているなら、ぜひともわんちゃんについて詳しく、わかりやすく解説された本を1冊手元に置いておくことをおすすめします。
どんなわんこもサイコーにかわいいですよ!
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