糖質の計算方法は? パンってなに? 糖質制限にぴったりのパンをつくろう!
以前のわたし、全盛期は125キロほどの体重を誇っていたのですが、食事や運動を気遣うようになって2021年年末現在は80キロ手前程度にまで痩せました。個人的にここまで痩せられたのは『糖質』を意識していたからだと思います。ただ、わたしとっても『パン』が大好きで、糖質制限中チートデイのたびにパンを暴食していたのですね。
パンは小麦粉です。小麦粉の糖質は100グラムあたりだいたい60~70グラム――パンは好き、だけどパンは糖質の固まり。この矛盾を解決するために必要なのはみなさんご存じの『糖質制限パン』ですよね? ということで、今回はわたしが個人的に考えたオリジナルパンのレシピを紹介しつつ、そもそも『パンとはなにか?』や『糖質の計算方法』なども紹介していきましょう。
パンの糖質をおさえるために
糖質制限パンは『小麦粉を低糖質の“粉“に置き換える』のが基本です。たとえば大豆粉、きな粉、ふすま、アーモンドフラワーなどが候補に挙がりますね。個人制作のレシピを公開するサイトでは、毎日のようにこれらの素材を生かした『糖質“オフ“パン』が紹介されています。しかし、ここでわたしは考えました。
結局パンって粉ものなんだし、なんでもいいからテキトーな”粉“をコネて固めて温めればパンになるんじゃね?
ということで、なるべく『経済的にもやさしく、近所のスーパーでも手に入る手軽さで、コスパが良い“粉“』を意識するようになりました。まあ、安い粉ってだいたい糖質たっぷりなんですけどね。
パンとはなにか?
食品は食品表示法によりジャンルが細かく定められ、どのような成分を使ったかを表示する必要があります。使用した割合が高い順に表示するなどさまざまな制約がありますが、国はガイドラインとして事業者に公開していますのでご参照ください。
消費者庁
食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドラインは こちら
パンの定義は『食品表示基準』によって定められていますが、おおまかに以下のようになっています。
・小麦粉、またはこれに穀粉類を混ぜたものが主原料
・イースト、または水や卵などを練り合わせ発酵させる(パン生地)
・ジャム、あん、などをパン生地で包む、折り込む、上に乗せるなどして焼いたもの
e-Gov法令検索
食品表示基準、パンの定義については こちら
このサイトを参照すると、実は『パン類』にはパン、食パン、菓子パン、その他のパンと、以外に種類が多いことがわかりますね。パンはひと言でまとめられないほどたくさんの種類があります。「今日は〇〇パンにしようかな?」って感じで、まいにちパン作りに飽きない生活がまってるかもしれません。
糖質の計算方法
糖質を気にして商品を見てみると、なぜかタンパク質や脂質だけ表示されているのに糖質がなく、そのかわりに『炭水化物』だけが表示されている、なんてことありませんか?
これは上記の食品表示基準によって定められたもので、商品によっては必ずしも糖質を表示する必要はないのですね。しかしここで諦めてはいけません。実は自力で糖質の量を割り出す方法があるのです! 概算値ではありますが、糖質を割り出すための計算方法をご紹介しましょう。
糖質を割り出すカギは?
糖質を計算するためには、商品の栄養成分表示に着目する必要があります。そこにはだいたい以下の4要素が記載されていますね。
〇〇gあたりの栄養表示
・エネルギー(kcal)
・タンパク質(g)
・脂質(g)
・炭水化物(g)
エネルギーは『タンパク質 + 脂質 + 糖質』の総カロリー量で計算されるため、それぞれが生み出すエネルギー量を知っておけば糖質を導き出すことができます。人間の身体がそれぞれの栄養で生み出せるエネルギー量は以下の通りです。
・タンパク質 = 1gあたり4kcal
・脂質 = 1gあたり9kcal
・糖質 = 1gあたり4kcal
エネルギーの計算方法に当てはめると、判明していないのは糖質だけになります。ということは、式をちょっと変えてしまえば糖質を算出することができる事に気づくのではないでしょうか?
炭水化物とは『糖質 + 食物繊維』であり、食物繊維は0カロリーとして計算できるので、炭水化物表示のみであれば以下のように糖質を計算してみましょう。例としてわたしの手元にある『きな粉』の成分を計算してみます。
糖質計算例
糖質(g) = (カロリー - ( タンパク質 × 4 + 脂質 × 9 ) ) ÷ 4
例)きな粉(100gあたり)
・エネルギー = 450kcal
・タンパク質 = 36.7g
・脂質 = 25.7g
・炭水化物 = 28.5g
糖質 = (450 - ( 36.7 × 4 ) + ( 25.7 × 9 ) ) ÷ 4
= 71.9 ÷ 4
= 17.975g
栄養成分表示には必ず『〇〇gあたり』という表記がありますので、きな粉の場合は『100あたり約18gの糖質がある』ということになりました。小麦粉は100gあたり70g弱はありますので、おおよそ4分の1という量になります。これを多いととるか少ないととるかは人それぞれですが、粉の種類を置き換えるだけでここまで差がでるのは驚きですね。
まあ、ここまで計算するのがメンドクサイ方はざっくばらんに炭水化物の8割くらいが糖質みたいなイメージでいいんじゃないでしょうか? というか、わたしもそのくらいの気持ちでやってます。
犬物語:オリジナルパンのレシピ
上記のことを意識しつつ、なるべく糖質が少なく抑えられそうなレシピを考えてみました。総合的に考えて、わたしが作成するオリジナルパンのレシピをご紹介しましょう。
材料一覧(カッコ内は100gあたりの糖質量)
・きな粉(18g)
・ミックスナッツ類(11g)
・すりごま(18g)
・純ココアパウダー(14g)
・卵(1個あたり0.1g)
・牛乳(5g)
・無糖ヨーグルト(5g)
糖質量は100グラムあたりの換算ですから、意外とピュアココアパウダーの糖質の割合が高いことがわかりますね。まあココアパウダーを100グラムも使うことはないでしょうから心配する必要はないです。
ベーキングパウダーやイースト、バニラエッセンスなどは一切使いません。味が欲しかったりふわふわ感が欲しい場合は入れても良いでしょう。糖質を気にしている方は“エリスリトール“など糖質ゼロの甘味料を利用するのも手です。
糖質ゼロの甘味料は様々ですが、とくに有名なのは『エリスリトール』や『ステビア』でしょう。ステビアは比較的高めであることから、どちらかと言えばエリスリトールのほうがおすすめです。
作り方
はじめに明記しますがそれぞれの量は目分量でけっこうです。ここまで糖質を抑えれば『テキトーに作っても結局は糖質20%以下が確定』していますので、食べ過ぎなければ糖質過多になることはあり得ません。ただ、おおまかな割合と注意点だけ書いていくことにします。
用意
『きな粉:ミックスナッツ類:無糖ヨーグルト:牛乳』をそれぞれ『4:4:1:1』の割合で用意してください。卵は1個、純ココアパウダーとすりごまは好みに合わせて適量、だいたい大さじ1杯程度で充分です。メインとなるきな粉は30グラム程度あれば1人分の量になります。ミックスナッツはあらかじめミキサーにかけて粉々に砕いておきましょう。混ぜ合わせにはけっこうな時間がかかるので、今後も混ぜ作業はすべてミキサーに任せます。
混ぜ合わせ
粉砕したミックスナッツ、きな粉、ピュアココアパウダー、すりごまをすべて投入し、軽くミキサーにかけておきましょう。できあがった粉末の上から卵、無糖ヨーグルト、牛乳を加えていきます。どの順番でも構いませんが、心なしか卵を最初に入れると余計な“ダマ”が発生しにくいように感じます。
ひとつ注意が必要なのは、ミキサーをかける途中で箸などを使いミキサーの隅に溜まってしまう粉をすべて溶かすことです。わたしが古いミキサーを使っているせいもありますが、粉がなかなか混ざり合ってくれないんですよね。底に溜まった粉を削ぎ落としたら、もう一度ミキサーをかけ完全にダマを取り除きます。これで『生地』は完成しました。
この時点ではとてもパンになるとは思えない液体っぷりですが、温めればちゃんと固まるので問題なしです。お好みの量で加えたピュアココアパウダーの量により、生地の色が『薄茶色 ~ 黒』の間で変化しています。
電子レンジでチン
完成した生地を耐熱容器に注ぎ電子レンジに運びます。600Wで3分50秒 ~ 4分程度加熱しましょう。広いタイプの容器だと中心部がうまく焼き上がりにくいので、コーンポタージュを飲む時に使う丸底コップのような、ある程度底が深いタイプの容器に入れることをおすすめします。
完成したら耐熱容器から皿にひっくり返して落とし、粗熱をとったらそのまま完成です。パンというより蒸しパンに近いですが、これはラップをして冷蔵庫で保存すれば数日保ちますので作り置きなどもできそうですね。
はじめにも書きましたが、それぞれの配分は目分量で構いません。なんだったらピュアココアパウダーのかわりにプロテインを投入しても良いですし、ミックスナッツの量を少なくするなども良いでしょう。ただし、卵を必ず投入しないと焼き上がりの形が保てなくなるので必須です。このポイントだけ掴んでおきましょう。
本日の”ToDo”
①食品の栄養成分表示をチェックしてみよう
食品によってイロイロな発見もあるかもしれません
②自分の1日の摂取カロリーを調べてみよう
意外と食べすぎているかも!
③パンを作ってみよう
なかなか楽しいですよ!
コメント