“いま”金が高い理由は？ カラットってなに？ 金についてのわかりやすい解説
突然ですがこのようなセリフに覚えはありませんか？
このアクセサリーは18金ですからとても高価なんです！
こちらのネックレスは12カラットでこのお値段！
テレビなどでよく耳にすると思います。カラットが“金のなにか”に関することだというのはわかりますが、ではいったい何を指しているのでしょう？
金とカラットの違いは？ 32や64金は存在するの？
よく聞く18金や24金。この数字の正体は『金の純度』です。純度99.9%以上の純金は24金と呼ばれまる。100%を24分割して示すので18金は75%が金で、残る25%は銀などの混合物であることを指します。
24金
99.9%以上の純金
18金
75%が金
10金
42%が金
ほかにも『カラット』という言葉がありますね。カラットにはふたつの単語があり、それぞれ意味が違います。
carat
貴金属の重さ
karat
金の純度
カラット[ carat ]は『貴金属の重さの単位』で1カラットあたり200mgになります。もう一方のカラット[ karat ]は日本語の18金や24金と同じく『24分率であらわす金の純度』です。
貴金属店などにある99.9%以上の純金は『24カラット → 24k もしくは k24』と表記されるのでチェックしてみましょう。ところで、アナタはこんな疑問を持ちませんでしたか？
純度を書きたいなら100%でやればいいのに、なんでこんなややこしい事をするんだ？
なぜ金の純度を24分率で表記するのか？ それは歴史的な経緯があります。
天秤で正確に図りたかった昔の人々
YouTubeチャンネル、ぽにょん 中学理科あにめ！：投稿動画より 理科の授業で使われる天秤の使い方
現代の技術力であれば、ある鉱物にどのくらいの割合で金属が含まれているかかんたんにわかります。昔はそのような技術もなく、宝石がホンモノかどうかを調べるには天秤を使って“重さ”で判断しなければなりませんでした。
昔の人が目をつけたのは『いなご豆(carob)』です。いなご豆はすべての種子がほぼ同じ重さになると信じられてきました。厳密には1グラム程度の誤差がありますが当時の人々にとってはとても正確だったのでしょう。そこで、いなご豆の種子は宝石の重さを測る天秤の分銅として活用されたのです。
金は重い
物質1立方センチメートルあたりの重さを比重と呼びます。金はその比重が19.32gと貴金属の中で最も重い金属です。ボディービルダーが使うダンベルの素材である鉄は7.87gですからかなりの差ですよね。
他の金属を混ぜた不純物は純金より軽くなります。一方でいなご豆の重さは同じだと信じられてきました。純金の見分け方は『いなご豆何粒分か？』という方法で24粒分が純金だとされていたのです。こういった経緯から、宝石の重さを示すカラット(carat)の語源はいなご豆からきています。
造幣局
貴金属製品の品位区別と証明記号は こちら
なぜ金は高いの？
YouTubeチャンネル、買取といえば!エコリングTV：投稿動画より
日本で使われるお金は『円』です。さて、このお金を外国に持っていってそのまま使えるでしょうか？
その国のお金に両替しないと使えないでしょ？
まさしくその通りですね。日本の円は日本だからこそ使えるお金であり、アフリカなどの外国ではただの紙切れになってしまいます。しかし金は違います。
金は採掘量が少ない希少性、人間の目には魅力的に映るなど需要(信頼性)が高い、柔軟な活用法があるなど世界共通で取り扱われている貴金属になります。
どの国に行っても金を持っていれば『お金』になるというわけですね。この記事を投稿した2023年4月5日現在、金取引大手の『田中貴金属工業 株式会社』では取引価格1gあたり9,443円(税込)とかなりの高値をつけ、徐々に高騰を続けています。今後金の価値がどう変動するか注目されるところですね。
18金のアクセサリーよりリーズナブルな10金ジュエリーがおすすめ
純金は金属アレルギーが出にくい特徴がありますが、アクセサリーとして使うには高価で比重が重く、また衝撃で変形しやすいデメリットがあります。
アナタが金属アレルギーでないのなら、リーズナブルで管理がやさしい10金などのアクセサリーがおすすめです。10金は数からして物足りなさを感じがちですが、その実42%が金で構成されているので高級感をしっかり感じることができるでしょう。
10金であれば比較的手が出しやすく、また中古貴金属の品揃えも豊富なので飽きた時のチェンジもしやすいですね。とくにピアスやイヤリングなど耳につけるアクセサリーは重い金だと体の負担が大きいため10金のほうがおすすめです。
ファッションに合わせたアクセサリー選びができる
10金アクセサリーは配合する金属によりカラーバリエーションが豊富といううれしい特徴があります。
金のギラギラした輝きが少ないため、主張し過ぎずアナタ自身のファッションに合わせたチョイスができるのも魅力的ですね。リーズナブルな価格なので複数の色を用意し気分によって使い分ける活用法もあります。
10金は配合する金属により金属アレルギーが現れてしまう可能性があるため、購入前に配合される金属をチェックすることを忘れないようにしましょう。金はたくさんの魅力をもっています。そのパワーを存分に活かした生活をしたいですね。
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