【宇宙】強い核力、弱い核力、電磁気力、重力のわかりやすい解説【量子力学】

陽子を生む”強い核力” 素粒子を崩壊させる”弱い核力” 原子を作る”電磁気力” 星を形成する”重力”

 地球はたくさんの粒子が『重力』によって集まり生まれました。地球上では様々な生物が『電磁気力』の相互作用により組織を形成しています。その素粒子たちもまた、わたしたちが感じることのできない力によって存在しています。

 これらの他に、わたしたち人間が感じることができないがあります。わたしたちを形成する原子を作るために必要な『強い核力弱い核力』それぞれどのような力があり、わたしたちとどう関わっているのでしょうか?

今回は宇宙に存在するたった4つだけの相互作用について書いていきます。

素粒子とはなにか?

 素粒子とは『それ以上分解できない最小単位』のことです。1つ2つと数えることができますが、これらは粒であるとともに波の性質があるのでそれらを正確に把握することはできません。素粒子は物質を構成する素材それ以外に分かれています。それらを一覧表にしたものを『標準模型』と言います。もっともシンプルな形でまとめてみました。

・クォーク
  質量ある物質を構成する
  ”強い相互作用“により結合し物質を構成する
  全ての”相互作用“からの影響を受ける
・レプトン
  電荷をもつ”電子“と電荷をもたない”ニュートリノ“に分けられる
  ”強い相互作用“を媒介しない
  電子がクォークと”電磁相互作用“を介して原子を構成する
  ニュートリノは他の物質と相互作用することがほとんど無く観測されづらい

 フェルミ粒子はわたしたちの身体を構成する重要な素粒子ですが、それらは力を媒介してくれるボース粒子がなければきちんと働いてくれません。各相互作用を媒介する素粒子は以下の通りです。

・フォトン(光子):電磁相互作用
・グルーオン   :強い相互作用
・ウィークボソン :弱い相互作用
・グラビトン   :重力相互作用(未発見)

 素粒子はこれらの粒子を各粒子間でキャッチボールすることで力が生まれます。もうひとつ『グラビトン重力子』が存在するとされていますが、残念ながらこれはまだ見つかっていません。ほか、質量をもたらすヒッグス粒子もボース粒子の仲間で、ヒッグス粒子だけは『スカラー粒子』という分別になっています。

 では、各相互作用を紹介していきましょう。はじめに相互作用の基本的な力の強さ、力の及ぶ範囲について記し、それから解説していきます。これらの力を知ることができれば、アナタも“宇宙”を作り出せるかもしれません。

重力相互作用 物質すべてにはたらく引力

・重力を1とした場合の力
  1
・力の影響範囲
  無限大

 グラビトン重力子の相互作用により生まれるとされる『すべての質量ある物質を引き寄せる力』です。電磁相互作用が『引き寄せる力遠ざける力』があるのに対し、重力は引力だけ働く力です。この力がなければ星の形成や生命の誕生は不可能だったでしょう。

 ちなみに質量には2種類があり、重力質量慣性質量が等価であるためビルの屋上から重さの異なるボールを同時に落としても同時に着地することになります。

・重力質量
  万有引力の法則で扱われる質量
  互いに引き合う力の大きさ。質量が高ければ引力も強くなる
・慣性質量
  ニュートンの運動方程式で扱われる質量
  動かしにくい性質を表す。質量が高ければ動かすための力も多く必要となる

ひたすら弱い重力

 重力の強さはほかの相互作用の強さと比べると極端に低いという特徴があります。磁石電磁相互作用を下に置いて上から磁石をそっと近づけていくと、ある距離まで迫ったらパチン! とくっつきます。その時点で『地球という巨大な物体の重力は、小石ほどの磁石がもつ電磁気力に力負けした』ということになります。たとえば金属の鎧を着込んだ後地球サイズの磁石に引き寄せられた場合を想像するとどうでしょう? 背筋がゾッとするのではないでしょうか?

電磁相互作用 電気を生み出す力

・重力を1とした場合の力
  10の38乗倍

  1,000,000,000,000,00,000,000,000,000,000,000,000,000
・力の影響範囲
  無限大

 フォトン光子相互作用することで働く『電荷をもつ物質に働く引力、斥力』です。光子とは光を粒の性質として捉えた場合の呼び方で、波の性質としては電磁波のことですね。原子や分子をつくる力であり、これがなければ生命が誕生することはありませんでした。

 物質を構成するクォークには電荷があり、陽子はアップクォークが2つ結びついたプラスの電荷を帯びた物質になります。また後述する『強い相互作用弱い相互作用』とは電磁相互作用と比較して力が強いか弱いかで命名されています。

宇宙原初の光

 宇宙が膨張し続けている影響で、光は飛んでいく際にどんどん波長がゆるんでいきますが、その飛距離は無限です。光子はなにかにぶつかることがなければどこまでの飛んでいくので、人類は原初の光である『宇宙マイクロ波背景放射』の観測に成功したのですね。

強い相互作用 クォーク同士を結合させる力

・重力を1とした場合の力
  10の40乗倍
  100,000,000,000,000,00,000,000,000,000,000,000,000,000
・力の影響範囲
  10のマイナス13乗メートル(おおよそ原子核1個ぶん程度)

  0.000,000,000,000,1 メートル

 グルーオンが働いて『クォーク同士を結びつけている力』で、離そうとすればするほど強くなる性質から別名『糊粒子』とも呼ばれるようです。実は現在までにクォークを単独で観測できたことがありません(クォークの閉じ込め)電磁相互作用より強いことから命名されました。

 重力と比較してとても強い力ですが、原子核1個ぶんという非常にミクロな影響範囲のため実際の生活で感じることはありません。また、この力は原子核の陽子が電磁相互作用でバラバラにならない理由でもあります。電磁相互作用の斥力より強力な粘着力ということです。

量子色力学

 色荷と呼ばれる3種類の状態があるため便宜上『量子色力学』と呼ばれ、光の三原色で“白”をつくることで力が働きます。上記画像の例では『赤のアップクォーク緑のアップクォーク青のダウンクォーク』の組み合わせができていますね。もちろんこの組み合わせでなくても、とにかく最終的な色が“白”になればきちんと力が働きます。

弱い相互作用 粒子を変換する力

・重力を1とした場合の力
  10の15乗倍
  1,000,000,000,000,000
・力の影響範囲
  10のマイナス16乗メートル (強い相互作用の1000分の1)
  0.000,000,000,000,000,1 メートル

 ボソンにより相互作用される『物質の性質を変化させる力』です。電磁相互作用より弱いためにこう命名されました。強い相互作用と同じように影響範囲が極小のため日常生活で感じることはありません。

ベータ崩壊を招く力

 物質は高エネルギーで不安定な状態の場合、低く安定したエネルギーへ移行したがる性質があります。弱い相互作用はこれを誘発する力のことで、ベータ崩壊を起こし放射線を放出する原因にもなります。

 ダウンクォークがアップクォークよりほんの少しだけ高エネルギー=質量が大きいので、弱い相互作用が働き中性子u,d,d』の中にあるダウンクォークを1つアップクォークに変換させてしまい陽子u,u,d』へと変換、中性子が放射線(ベータ線)を放つ原因をつくります。陽子が1個増えるということは、当然ながら原子は別の原子へと姿を変えることになりますね。

 量子論の誕生から100年。人類は今なお世界の“ルール”を探求し続けています。現在世界でこれら4つの相互作用理論を結びつける『超統一理論』の究明が行われており、すでに重力相互作用以外のすべての力をまとめた『大統一理論』の理論形成までは至っています。

 人類が宇宙の真理に触れるまで、そう遠くないのかもしれませんね。

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