【入門用】色が見えるしくみ、心理的効果 自分の”盲点”をチェック!【わかりやすい解説】

色彩心理入門 色を感じるしくみと各色の心理的効果をわかりやすく解説

 世界には様々な色が存在し、わたしたちの世界をより鮮やかにしてくれます。色がわたしたちに与える効果は想像以上で、たとえば温かさや冷たさを感じさせる『暖色寒色』や、同じ距離にあっても距離感が異なる『進出色後退色』などがあります。温かみがあり、より近くに感じる色。冷たさがあり、より遠くに感じる色なのですね。

 このように、色にさまざまな影響を受けるわたしたち人間ですが、逆に言えば『色を利用して心の状態を良くする』ことだって不可能ではありません。今回は色をより良い人生に利用するための基礎知識として、人間の目がどのように色を知覚するのかと、いくつかの色が、単体で人間に与える心理的な効果を紹介していこうと思います。

色とはなにか? 科学研究で明らかになった人間の目の仕組み

 画像は『心理学の教科書・基礎からの心理学』より 当該ページは こちら

 人間が光を捉えるために使う器官は『』です。カメラと構造が似ており、一番外側の『強膜』は、直径約24ミリメートルの眼球を覆い保護しています。まぶたが閉じることで涙腺から涙が分泌され油成分が瞳を潤してくれます。

 光が『瞳孔』を通り、『毛様体』が筋肉を緊張収縮させ侵入する光量を調節し『水晶体』から『硝子体』を通ると、やがて光の信号をキャッチする『網膜』へとたどり着きます。その奥にある『脈絡膜』は、眼球に養分を与える役割を担っています。

 画像は『心理学の教科書・基礎からの心理学』より 当該ページは こちら

 網膜は特に重要で、ここはさらに3層構造になっています。少し複雑なので個別に分けて見ていきましょう。

 まず、硝子体に近い位置から『神経節細胞・双極細胞・視細胞』の順番に並んでいますが、実は光の情報がキャッチされるのは『視細胞』がいちばんはじめです。外から入ってくる光を神経節細胞と双極細胞は透過し、視細胞からの電気信号を『双極細胞神経節細胞』の順番で送信し『アマクリン細胞』や『水平細胞』はそれぞれに結合しています。

 細かい知識を一気に覚えるのは難しいですので、はじめはおおまかに、光が眼球の中を通り、それぞれの光の波長だけを感じるセンサーが反応するという解釈で良いでしょう。

脳へ送られる信号

 これらは視細胞から受けた電気信号を処理し脳へ転送しており、眼球を出た後最終的に脳の後頭部にある『視覚野』に到達します。しかし、光を電気信号に変換させるメインの機能のみに焦点を絞ると、『視細胞』についてだけ知れば良いでしょう。次で深く解説していきます。

視細胞の種類

 視細胞はさらに『桿体細胞』と『錐体細胞』に分けられます。

 桿体細胞は光の『明るさ』を感じる神経です。ロドプシンという色素が光に反応し分解され、なくなると再合成される。この変容の度合いから光の明るさを感じ取っています。桿体細胞は網膜内におよそ1億2000~1億3000万個あるとされています。

 錐体細胞は光の『』を感じる神経です。桿体細胞とは異なり、これは眼球の『中心窩』に集中しており、数はおよそ600~700万個とされます。

 錐体細胞はさらに『』の3つの錐体細胞があります。ピンときた方いらっしゃるかと思いますが、これは色の3原色そのままですね。人間(哺乳類)が感じられる光が『』の組み合わせだからこその3原色です。

 RGB錐体細胞はそれぞれ『』の割合で存在します。これは進化の過程で最も重要である『血の色・熟した木の実の色』が赤であるためそうなったとも言われ、緑や青も自然に深く結びつく色です。

 これらの細胞が色を判別するのですが、錐体細胞はある程度光の強さを感じていないと働いてくれません。暗い場所だと色を感じにくいのはそのためです。これらに関しては 『山脇恵子』氏著作『史上最強カラー図解 色彩心理 のすべてが分かる本』 に詳しく記されています。氏は心理カウンセラー芸術療法講師として活躍しており、人と色の関係、見え方、色のイメージの利用法など、基礎から実生活での応用にかけて網羅的に解説されているので、これから色彩心理を学びたいという方や、色の効果を実生活で活用したいという方に最適です。

盲点

 視神経の通り道である『視神経乳頭』には視細胞が存在しません。ですので、その位置にある光は本来知覚されていません。ですが、脳はそのへんをうまい感じに処理して「ここにはこんな感じの色があるだろう」と勝手に処理してそこにない色や物体を捏造します。脳の自動的処理ですが本来は何も見えないはずの『盲点』ですので何も見えません。ということで、ノートとペンを用意して『盲点探し』をしてみましょう。

 いちおう、こちらでも用意しましたが、スマホやパソコンだとやりづらいので、自由に操作できるようご自分で紙とペンを用意し作成することをおすすめします。

 上の図のように、10センチほど離れた位置になんでも良いので目印をつけてください。それから右目を閉じて、開いているほうの眼で、この場合ではひし形(右側の印です)の図形を正面から見続けてください。はじめは腕を伸ばして遠い位置から始めてみると良いでしょう。

 それから少しずつ近づけていきます。すると、ある地点で左のマークが見えなくなるはずです。そこがアナタの眼球内部に存在する『盲点』です。どうですか? いいや! 私は見えているぞ! という方はいらっしゃいますか?

 いや、見えてたらまずいんですけどね。

色がもつ個々の力、イメージを理解して生活に活用しよう!

 さて、ここまでで眼球のしくみについて解説していきました。ちょっと深い説明だったので疲れてしまったのではないでしょうか? 好奇心をもつことが大切ですが、脳は1度に大量のデータを保存できないので、このあたりは要点をぱっと覚えたほうが良さそうですね。

 さて、次からは色がもつパワーの解説に入りましょう。代表的な『』について解説します。

 生命の進化において、赤は最も重要な色としてはじめに認知されました。血の色、生命を維持する木の実の色として重要であり、実際に身体に多大な影響を与えます。

 第一に、赤は実際に血圧や心拍などを上昇させる効果があります。暖色としても強く、赤い色の物体を手荷物だけで暖かさを感じられるほどです。さらに進出色として大きく目立ち、様々な色の中に赤を入れ込むととくに目立ちます。より目を惹きつける色であり、身体を興奮に導き、暖かさを感じる色だと覚えておきましょう。

 人間の営み的な側面でも、例えば愛情や興奮、怒り、太陽、炎などのイメージで、生命に直結する体験が印象づけられています。世界でも赤はパワーの源であり、魔除けや治療に役立つ色として利用されています。日本では天照大神のシンボルである太陽や、神の領域の入り口である鳥居の色としてよく利用されていますね。

 どうでしょう、赤を多用してみましたが、どこか身体が熱くなってきた感覚はありませんか?

 活用法ならまずなんと言っても身体の興奮作用を活かすため、活力が必要な場面での勝負服ですとか、思い切り感情を発露したい場面で利用すると良いでしょう。相手を威圧する効果もあるので、たとえばスポーツ競技においてアクセサリーとして着用するとか、ウォーミングアップとして赤色を見ながら行うなどその利用法は様々です。ぜひ効果的に赤で身体を興奮させていきましょう。

 緑は、木の実が生える木の葉っぱの色としてよく認知されるようになった経緯があるようです。葉の色は人間に安心感を与え、自然そのものを象徴するイメージとして、体の状態をリセットしてくれる作用があります。緑をうまく利用したい場合は、たとえば仕事の昼休み中、緑の中を15分ほど散歩すれば、午後の仕事も脳がクリアな状態で挑むことができるでしょう。

 森林、安定、安らぎ、癒し、再生、そして新芽のイメージから社会的には『若さ』などのイメージがあります。ただし、昔から日本では緑を『』として認識してきた歴史がありますので、たとえば「この森林は青々と茂っている」などといった例えが多いですね。

 海外ではのイメージが右往左往しています。古代ヨーロッパでは、はじめ新緑はの季節という意味を孕んでいましたが、中世では不幸を招く色として扱われるようになりました。キリスト教下において単一色の染料技術の不足や、緑が脱色しやすいこと、古代の恋のイメージから、徐々に『運命』というイメージに移行していったようです。

 このイメージが、たとえばギャンブルに利用されるテーブルの色に繋がり、やがて『お金』というイメージにもつながりました。さらに、キリスト教が嫌った色ということでイスラム文化を象徴する色にもつながったようです。まさに人類の歴史ですね。

 青は葉の色と、見上げた空の色を区別するために認知されるようになった考えられているようです。青は代表的な寒色で、後退色でもあります。赤が身体を興奮させるのに対し、青も鎮静作用により心拍数などを抑える働きをしてくれます。赤と同じように青色のものを持ったり、あるいは水のイメージから見るだけで冷たい印象を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 人類の青への執着は強く、たとえば『ウルトラマリンブルー』などは聖母マリアの衣の色に指定されるほどでした。神がいるとされる空に色は神秘性、新更新、さらには誠実さや希望などのプラスのイメージが重なり、現在の英国王室公式カラーである『ロイヤルブルー』という言葉にも、人類が青に抱くよいイメージが伺えます。おそらく、世界で青を悪者扱いしてる人類はいないのではないでしょうかねぇ。

 青を実生活で活かしたい場合、例えば寝具を青で揃えるととてもリラックスできるでしょう。ただし寒色ですので冬場では必要以上に寒さを感じてしまうかもしれません。夏場に快適な睡眠を求めるとき、心を落ち着かせたいときに青を活用しましょう。また、カタルシス効果を狙って悲しい気持ちの時に青色のペンで悲しい気持ちを書きなぐるという手法も良いでしょう。悲しさは紙に書くことで発散できます。ぜひためしてみてください。

白の画像を用意する意味はあったのでしょうか――?

 光、まぶしさ、昼の象徴として、そして神々しさの象徴として、つねに闇をイメージさせる黒と対極に位置します。そのイメージは宗教組織によく利用されやすいようです。心理的な効果としても、白は純粋さや神々しさを感じさせます。しかし、白い服は汚れが目立ってしまうので着用を戸惑ってしまう方もいらっしゃるようですね。

 無彩色ではあるものの、色味のない純粋な光というイメージから世界各国で『』を象徴しているようです。純白に人の心は惹かれ、より汚れのない状態に近づけたいという衝動は、やがて宗教ととても深い繋がりを生みました。日本でも神の象徴として扱われ、たとえば和装の結婚式で着用される『白無垢』などにその影響が見られます。巫女の衣装もアマテラスの赤に無垢なる白ですね。仏教、キリスト教、数ある宗教のなかで白を利用しない組織は無いと言っても過言ではなさそうです。

 こういったイメージがありつつも、実生活における白は汚れが目立つという理由で躊躇してしまうかもしれません。しかし、白の新鮮さ、新しさ、純真さを感じるのは生活の上でも良いので、たとえばオフホワイト(灰がかった白)レベルの落ち着いた様相を試してみましょう。落ち着きと同時に心に純粋さを保つことができます。心が弱っているときは白の純粋さがかえって邪魔になりかねないので、そういう場合は白を利用しないほうが良いでしょう。

 闇、恐怖、悪魔など散々たる負のイメージがほとんどだと思います。しかし、心理学的には動じない心や決意といった強いイメージにも直結しており、ファッションのワンポイントとしても活用できる色です。つややかな漆黒は高級感さえ感じさせ、シックなイメージを好むという方も多いのではないでしょうか?

 とはいえ、黒は負のイメージの代表格です。昔から人類は夜を恐れ、背後からの攻撃に備えたり、暗闇に足元をすくわれ崖から落ちる危険性を避けるため、夜間はじっとすることを強要されていました。キリスト教でも受難や喪の色として扱われ、古代エジプトでは死者を司るアヌビス神の象徴として黒があてられました。

 先述したように、黒にはある種のフォーマル感や高級感があります。何者にも染まらないというイメージを利用し、自分を奮起させるために、そして相手を威圧するために交渉の場の勝負服として着用するのをオススメします。まあ基本は負のイメージを濃縮している黒ですので、例えば『ブラック企業』など、それらしい言葉として使われるのが常ですね。

 色には心理的作用があります。だからこそ、色を逆に利用して生活に役立てていきましょう。色で心をリフレッシュしましょう!

本日の”ToDo”

①気持ちをアゲるためを活用しよう
  オレンジはフレンドリーさもプラスできます
②気持ちを落ち着かせるを利用しよう
  常に脳を働かせる方におすすめです
③自分の気持ちに合わせて色を活用しよう
  盛り上げたい時、落ち着きたい時、それぞれふさわしい色があります

 アナタの心に知識というオアシスを

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