【犯罪心理学】結婚詐欺に騙される人の特徴【初心者向け】

“自分は騙されない”と思っている人ほど騙されやすい 詐欺師のタイプや手口なども解説

 詐欺とは『人を騙して金品を奪い取ったり、何らかの損害を与える行為』です。国が管理する総合情報ポータルサイト『e-Gov』の法令検索サービスによれば、詐欺は刑法第246条よりはじまる『詐欺及び恐喝の罪』に詳細が記されており『人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する』と記されています。

e-Gov法令検索:刑法については こちら

 対して結婚詐欺とは『異性に対し恋愛感情や結婚の意思が無いにも関わらず、それをちらつかせ金品や財物を要求し騙し取る行為』です。しかし法律的に『結婚詐欺罪』という罪はないため、通常は『詐欺罪』を適用し、上記の法律によって罰せられます。また、結婚詐欺の過程においてあった男女関係により、精神的苦痛による慰謝料を請求する場合が多いようです。

 決して軽い罪でないにも関わらず、どうして詐欺事件はなくならないのでしょうか? 今回は詐欺師について、騙す人の心理と騙される人の心理を結婚詐欺の観点も含めて書いていきましょう。

騙す人の心理

 前提として、人はだれしもウソをつく生き物です。後ろめたいことや説明すると自分が不利になってしまうことなどを誤魔化すために、あるいは曖昧に決着させるために行うある意味では自衛的手段とも言えます。

 通常であれば軽いウソ程度で済む話ですが、詐欺師レベルにまでとなると話は別です。ここでは『詐欺師になりやすい人の特徴』を2つ紹介しましょう。

空想虚言症タイプ

 空想虚言症とは『自分が描いた空想や妄想を、あたかも本当のことだと信じてしまう病』を指します。虚言癖とも言われますが、病的なまでに自分の空想を本当だと信じるようになっています。

 人がウソをつくとき、どうしても表情やしぐさが不自然に現れるものなのですが、このタイプは『ウソを真実だと思いこんでいる』ので不自然さがまったくありません。本当の気持ちで喋っているため話に妙な説得力があり、多少強引な内容でも信じられやすいのが特徴です。

 真実であるかのようにウソをつけるタイプではありますが、妄想を自分でコントロールできるわけではないので、場合によっては本人に害を成してしまう場合もあります。これはどちらかと言えば本人も苦しむので「詐欺に利用してやろう!」と考えるパターンは少ないでしょう。詐欺師に多いとされているのは次のタイプです。

演技性パーソナリティ障害

 演技性パーソナリティ障害とは『周囲から注目されようと派手な格好をしたり、演技かかった態度をとる』タイプの人格障害です。演技ではあっても完璧なもののため、他者をまんまと騙すことができます。

 このタイプの人は注目を集めるため病的になったり、演技のために自分の身体を傷つけるなどすさまじい執念を見せます。ただし、目立ちたがりで演技がうまいという点を考えれば、このタイプは俳優政治家宗教家にとても向いているようですね。

 詐欺師にはこのタイプが多いとされます。まるで本当のことのようにウソをつくので人は簡単に騙されてしまいますが、ここで注意が必要なのは「自分は騙されない」と思っている人ほど騙されやすいのだということ。次は騙されやすい人の特徴をいくつか挙げていきましょう。

騙される人の心理

 自分は騙されないと考えてしまうのは人間だれしも同じことです。自分の都合の良い方向に解釈してしまう『確証バイアス』や、自分に限ってそんなことに巻き込まれないと思い込む正常性バイアス』など複数の思い込みが重なり合う結果ですが、そういった心のスキを突いて、詐欺師は他者から金品を巻き上げようとするのです。ここでは詐欺師がやりがちな手口を併せて『騙されやすい人の特徴』を挙げていきましょう。

おだてに乗りやすい

<strong>詐欺師</strong>
詐欺師

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 宛先がわからない相手から、こんなメールが届いたことはありませんか? ――先んじて言っておきますが「そんなのに引っかかるわけないだろ」というアナタのその思いこそが『確証バイアス』です。お気をつけください。

 社会にはたくさんの“ヨイショ”があります。そのおだてに乗って、またはその空気に乗せられて気分が盛り上がってしまう人は上記のようなメールにもついつい手を出してしまいガチです。日頃からこういったメールは詐欺の入り口だということを意識しておきましょう。

意志の弱い人

<strong>Aさん</strong>
Aさん

〇〇さん! 時間があるならちょっとコレやっといて。おねがい!!

<strong>Bさん</strong>
Bさん

え、ああ、はい(本当は家に帰りたいんだけどな……)

 人の意見に流されやすい、自分から「NO」と言えない人は要注意です。こういった方は詐欺師にとってもカモと思われやすいでしょう。営業の方がやるセールストークについつい首をたてに振ってしまうこと、ありませんか?

 意思が弱いのをいいことに、詐欺師はどんどん話を進めてしまおうとします。自分の弱さを自覚するだけでなく『詐欺師に騙されそうな状況になったらどう対抗するか?』まできちんと考えておくようにしましょう。

 「これはまずい状況なのでは?」と感じたら相手の口車に乗せられるのではなく、まず相手の話をいっさい聞かないようにしましょう。冷静な判断ができるようになるためにはその場では保留を選択し、その相手がいない状況で仲間と相談しつつじっくり考えることです。もし、保留を選択した後も会話や交渉を求めてくるようであれば、相手はアナタを丸め込もうとしている人間と考えるほうが妥当な判断でしょうね。

好奇心旺盛な人

<strong>Aさん</strong>
Aさん

ここだけの話、すごい儲け話があるんだよな~

<strong>Bさん</strong>
Bさん

マジで!? ちょっと詳しく聞かせてくれ!!

 チャレンジ精神がある人は魅力的ですが、そういった人の心につけこむように詐欺師は「こういう商売があって、将来的に伸びそうなんだ」と声をかけてくるかもしれません。そのチャレンジが果たして『危険な賭け』でないのかじっくり考えてみましょう。

 詐欺師はチャレンジャーの心をくすぐるのも大得意です。容易に提案を呑むのではなく、それらの商談に矛盾や不審点がないかどうかをしっかり調べてからチャレンジしてみましょう。相手にその商売に関する質問を重ね、同じくその筋に詳しい専門家と会話をすることで相手の発言に対する矛盾点を知ることができます。

法の知識や情緒に欠ける人

<strong>Aさん</strong>
Aさん

ゴメン、ちょっと連帯保証人になってくれる?

<strong>Bさん</strong>
Bさん

はい

 法律を知らずに、たとえば容易に連帯保証人になることを決断してしまうなどいろいろな問題があります。消費者を狙う悪徳商法もあり、法律に関する最低限の知識を蓄えておきたいところですね。新しいビジネスをはじめるときは弁護士や税金関係に詳しい税理士に相談するなどが挙げられます。

 また、心理的に弱ってしまった時それにつけこむ詐欺師も存在します。こういう時人は冷静な判断ができなく、助けてくれた人を盲目的に信じてしまう傾向があるので非常に危険だと言えます。頼れる友人が多いほうが、個々への心理的依存が少なくて済みます。

警視庁:詐欺の手口と対策については こちら

結婚詐欺はさらに騙されやすい!?

 結婚詐欺は単なる詐欺事件とは別に大きな『』を抱えています。結婚詐欺をはたらく人がターゲットとするのは『結婚願望があり、ある程度貯蓄がある異性』ですが、そういった人たちはなぜ大金を貢いでしまうのでしょうか? 心理学者の『内山絢子』氏監修『面白いほどよくわかる! 犯罪心理学』によると、その理由として、医学博士であり精神科医でもある小田普』氏は以下の4つの理由を挙げているようです。

面白いほどよくわかる! 犯罪心理学
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お金で相手の心を繋ぎ止める

 お金を渡す行為によって相手より優位に立っているんだという心理が働きます。これは不安の裏返しという受け取り方もでき、そういった心理状態であればまさに詐欺師の思うツボと言えるでしょう。相手の心を繋ぎ止めたいといくら願っていても、実際の詐欺師の心ははじめから向いていないのですから。

母性本能を刺激する

 詐欺師の男性は女性に甘えるのが非常に得意です。子供のようにおねだりすると、女性はついついそれに応じたくなってしまうと言います。キミがいないとダメなんだ――こういった言葉にキュンとしてしまう女性は多いのではないでしょうか? 甘い言葉の裏に潜んでいる“罠”にご注意ください。

感情転移

 感情転移とは『相手と接していくうちに、親兄弟などの身近な人に対するのと同じ感情を抱くようになる』ことを指します。こうなると、もし相手に不信感を覚えてもなかなか話を切り出せなくなり、そのスキを突いて詐欺師はさらに金品を要求してくるようになります。共感性が高い方は注意が必要ですね。

結婚前提という常識に囚われる

 結婚となると、だれもが結婚式や新居の準備など、なにかと『お金が必要だ』という常識にとらわれてしまいます。そのため、詐欺師はよく「結婚するための資金だから」と金品を要求し、被害者は言われるがままにお金を渡してしまうのです。

騙されたと認められるか

 上記でも解説しましたが、人間には「まさか自分が詐欺にハマるわけがない」などという『確証バイアス』をはじめとした各種思い込みに縛られています。そういった自信に満ちている人こそ実は詐欺師にとっては格好の標的であり、騙されていてもこういった自信を持つ人は「そんなことない!」「オレは騙されてない!」と頑なに周囲からのアドバイスを聞き入れてくれなくなるのです。

 こうなると、人は『騙されると認めたら、自分の愚かさを認めることになりプライドが大きく傷つけられてしまう』ためいよいよ認められなくなります。また、認めたくないあまり「あの人はそんなんじゃない」と、詐欺師を逆に弁護してしまうことにもなりかねません。

 もし、アナタの周囲にそのような人がいる場合、むやみに指摘するのではなく落ち着いて相談するようにしましょう。詐欺対策については警察庁など対応機関によって詳しくまとめられています。

警察庁:公式ホームページは こちら

本日の”ToDo”

①自分の思い込みを払拭しよう
  アナタ自身も詐欺に遭うかもしれないのです
②家族内でヒミツの暗号を決めよう
  オレオレ詐欺対策などに有効です
③周囲の人にも注意喚起しよう
  詐欺師は人の心につけこむ悪党です

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