アナタはすでに騙されている? “騙された方が悪い”と言われる前に情報の取捨選択スキルアップを
人は騙される生き物です。詐欺師は人間の「自分は騙されない」という心につけこみあらゆる手段を尽くします。以前も『騙されやすい人』について紹介した記事がありますが、今回は騙されやすい人の特徴だけでなく『騙されないための対策』も併せて書いていきましょう。
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騙されやすい人の特徴、結婚詐欺については こちら
騙されやすい人の特徴
騙される人は以下のような特徴をもっています
・意志が弱い
セールストークなどをすぐ真に受けてしまう
・NOと言えない
相手に丸め込まれやすくなりやすい
・おだてに乗りやすい
他人からの”ヨイショ”に乗せられ行動しがち
・お金に執着する
儲け話につられやすい
・考えることが嫌い
詐欺師の”罠”を見破りにくい
・好奇心が先走る
危険なことにもチャレンジしてしまう
・心身が弱っている
なにかにすがりたい気持ちにつけこまれる
・法の知識がない
消費者を狙う悪徳商法に引っかかりやすい
・外見、顔で判断する
詐欺師は総じて見た目に気を配る
詐欺には様々な手口がありますが、騙す側からすればこれらの特徴をもつ人はカモと呼ばれるでしょう。もちろん詐欺は犯罪行為ですが、だからといってなんの対策もしないのはよろしくありませんよね?
人の”不安”につけこむ
2021年11月の末、新型コロナウイルスに新たな『ミオクロン株』が登場しました。これまでのワクチンが効かなくなる可能性から世界保健機関(WHO)は『懸念される変異株』に指定するなど緊張感が高まっていますね。
人は不安に襲われた時冷静な判断を失います。それはつまり詐欺師につけ入るスキを与えるということ。この時「〇〇をすればミオクロン株に感染しないよ」と言われるとついつい信じてしまいます。現に、新型コロナウイルス感染症が世界的流行を見せた時期はそういった根拠のない情報が広く拡散されていました。騙されないためにはまず前提として冷静な判断力をもつ必要がありますね。
以下に国や各種研究団体への詳しいリンクが張られた解説記事を載せておきます。ミオクロン株だけでなくコロナウイルス自体に対する正しい知識を得て、アナタ自身がどういった行動をすれば良いか冷静に判断しましょう。
詐欺師に対抗するために、これらを撃退する対策法をご紹介しましょう。
人は騙されやすい生き物
人は騙されやすい仕組みをもともと持っています。気になった情報ばかり意識がいく『アンカリング』や、自分に都合の良い情報しか認められなくなる『確証バイアス』など、その種類を挙げたらキリがありません。脳にはそういった思考のクセがあることを理解し『自分の場合どのようなクセがあるのか?』をしっかり熟知しておくだけで騙される可能性はガクンと減ります。
冒頭で騙されない前提として冷静な判断力が必要と書きましたが、この能力を養うために必要なのは『クリティカル・シンキング(批判的思考)』です。その話が本当に理論的に正しいのか、自身の考えがメチャクチャになっていかいか? などの内省を鍛えるものですね。決してアラ捜しというわけでなく、これは『自分の思考パターンを把握し、誤った判断をしないよう注意する』思考法だと受け取りましょう。
以下にクリティ・カルシンキングを行う上で必要な材料を紹介していきます。
不安は知識で解決する
人間は『未知』を非常に嫌います。これまでの歴史上でも、人間にとって不可解なものはすべて幽霊や悪魔のせいと叫ばれ得体のしれない行動をする人を嫌い、自分たちと考え方が異なる人種を迫害してきました。そういった未知は恐怖を生み、恐怖は人に誤った判断をさせてしまいます。
それらを解決するには知識を得ることです。たとえば『AIは人間の仕事を奪う』などといった問題点が指摘され不安に感じる方も多いでしょう。そういった場合「AIとはなにか?」を知れば不安も少なくなり不安を煽ったニュースや情報に振り回されることもなくなります。AIとはなにか? AIでできることはなにか? を把握すると、決してAIが万能ではないことがわかります。知識を深める手段は様々ですが、そのなかでも確実なのは読書で知識を蓄えることでしょう。
読書は知識の泉
まずは1冊『入門書』から購入してみましょう。上記の例で言うならば『AIとはなにか?』を解説する本ですね。人工知能はコンピューターに関わるスキルなので、併せて『パソコン用語辞書』なども購入すると理解がスムーズになります。
ここからが重要なのですが、本を購入したからといってそのすべてのページを読む必要はありません。本には多くの情報が記されていますがアナタが本当に必要としている知識さえゲットできれば目標達成なのです。アタナが『AIが人間の仕事を奪うの?』といった不安を感じて本を購入した場合、必要な知識は『AIでできること・できないこと』です。アナタが感じた疑問がその本に記されていたのならそれで解決ですが、まだ必要な知識が足りていない、求めていた情報と少し違うと感じたのならさらに追加で本を購入してみましょう。複数同ジャンルの本を購入する上でおすすめなのは3点読みという手法です。
肯定・否定・中立の本を読む
3点読みとは、あるジャンルについて『肯定的・否定的・中立的』に書かれた著書を併せて購入するというもの。上記の例だと以下のようなタイトルをチョイスしてみましょう。世の中の本はタイトルで人を惹き付けようとしますので得てしてこのようなタイトルになりやすいものです。
・AIが人間の仕事を奪う! 怖い!
・AIが新たな職業を生み出す! すごい!
・AIが人間から奪う仕事・生み出す仕事 AIとは?
本の評価は後回し
本を読み進めている最中は「あー、この本買うべきじゃなかったなぁ」などと先んじて評価しないよう注意してください。読み進めている最中に「悪い本だ」と判断してしまうと、たとえ素晴らしい本であっても内容に対する魅力が薄れ頭に残らなくなってしまいます。
人間には『確証バイアス』というものがあります。そのジャンルに対する偏見、文章に対する評価などは後回しにしてまっさらな気持ちになって読書するようにしましょう。
利用できるサイトを記録しておく
インターネットはまさに知識の宝庫と言って良いでしょう。とはいえ、だれもが情報発信できるインターネットの世界だからこそ、人の興味を引くだけ引いて大した情報がなかったり、人の不安を煽るようにスポイルした情報にあふれていることもまた事実ですね。わたし(犬物語)もインターネット上に情報を公開する人として、正しい知識を提供できるよう心がけていますが、信頼性や信憑性を考えると『専門的な話題は専門家が提供するサービス』を参照することがいちばんおすすめです。医学的な話なら病院のサイトなどですね。
またひとつのサイトに情報源を絞らず複数のサイトに記された内容を比較するのも良いでしょう。ある物質に関してA病院のサイトでは『動脈硬化の元になる怖い物質』として紹介されているのに対し、B病院のサイトでは『ホルモンの元になる良い物質』として紹介しているかもしれません。ちなみにこれはコレステロールの話なんですけど、コレステロールが多すぎても少なすぎても不健康になるという事実、みなさんは知っていましたか?
自分にとって「これだ!」と思えるようなサイトと出会った場合、ブックマーク機能などを利用してサイトを保存しておきましょう。ブックマーク機能のほか、たとえばパソコンのメモ帳などにアドレスをコピペしてどのようなサイトなのか、どういった活用ができるかをメモしておくことも手段のひとつです。また、より自分の求めるサイトにヒットしやすいように『グーグルスカラー』など限定的な検索機能を利用するのもアリですね。
フォローも3点読み
ツイッター、インスタグラムなどのSNSサービスを利用している方も多いでしょう。フォローした相手の情報が次々と流れてくる機能を利用して自分にとって有益な情報を表示する『有益情報垂れ流しツール』として利用することも可能です。しかしながらフォローは自分の手によって行うためいつのまにか自分にとって都合の良い情報だけが流れる世界になってしまうかもしれません。それはそれで良いのですが、偏見に満ちた情報だけになる可能性を減らすのも手ですよね?
ということで、SNSにおいても『3点読み』を活用しましょう。興味あるジャンルに肯定的、否定的、中立的の3者をフォローする、あるいは興味あるジャンルについての知識を紹介するアカウントをフォローするだけでアナタのSNSは貴重な情報の宝庫になります。なにもしなくてもアナタにとって有益な情報だけが流れてくるSNS、想像しただけで嬉しくなりますよね?
騙されないためには冷静な判断力を養う必要があります。もし「騙されてる?」と感じた場合は話の内容を紙に書き出してみましょう。事実関係だけを書き出すと隠された真実が見えてくるはずです。
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