【心理術】相手を説得したい? ならこの3要素だけ気をつけましょう【わかりやすい解説】

説得したいなら説得しちゃダメ! 他人の心を操る3つの要素とは?

 とつぜんですが、アナタはこんな経験ありませんか?

<strong>Aさん</strong>
Aさん

エビデンスをもとに正しいデータを示したのに否定された……

<strong>Bさん</strong>
Bさん

息子に宿題やって!といくら言ってもやってくれないの

<strong>Cさん</strong>
Cさん

相手がムリに勧めてくるから気味悪くなっちゃってつい断ったんだよね

 相手を説得しようとすればするほど、人は拒絶の姿勢をより強くします。心理学ではブーメラン効果として有名ですね。アナタ自身も上記のような経験がたくさんあるのではないでしょうか?

 正論や説得力ある資料を提示されてもこの心理には勝てません。むしろより強く反発されてしまいます。相手を真の意味で説得するにはテクニックやタイミングが重要になります。今回は相手を説得するための3つのテクニックを紹介しましょう。

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説得したいなら”説得しない” 3要素を見極めよう

 大切なことなので何度も書きますが相手を説得したいなら説得しないようにしましょう。人は自分の意見を信じたいものです。それを頑なに否定されては、いくら正論やエビデンスある資料があったとしても意見を変えることは難しいはずです。アナタも同じような経験をしたことがあるでしょう。

 では、相手を説得したい時どうすれば良いのでしょうか?

好意

 この記事を投稿した2023年3月22日、アメリカ、フロリダ州マイアミにでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦が行われ日本代表が14年ぶりに王座を奪還しました。日本中が熱狂に包まれましたが、アナタはどのくらい野球が好きでしょうか? 野球部に所属していましたか? ――実はこれこそ説得するために重要な要素のひとつです。

 『受け手の好意・関心』の強弱で説得のやり方を変える必要があります。アメリカ、オハイオ州立大学の名誉教授『リチャード・ペティ(Richard E. Petty)』らの研究では、説得される側にとってあまり関心のないテーマであれば『信憑性』が重要となり、逆に強く関連したり関心あるテーマである場合『強い根拠』を示すことが重要という結果になりました。

 相手がアナタをどれほど信じているか? によって説得の難易度が変わるわけです。ただし相手にとって重要な事柄である場合、一定の説得力(エビデンス)が要求されます。保険の契約をする際初めて担当する営業マンに「アナタのことを信じてるからぜんぶ任せるよ」なんて言ませんよね? しかし、ある程度顔を合わせて信頼関係が生まれたり、相手の専門知識の深さを知れば大まかな内容だけ確認して細かい処理は任せる、ということはよくあるでしょう。

 まずは相手との信頼関係を得る。これが重要なのですね。

あまり関係や関心がない事柄
 → 説得には”信憑性“が重要
強い関係や関心がある事柄
 → 説得には”強い根拠“が重要

APA PsycNet
 当該論文については こちら(英語)

不安や恐怖に訴えかけるメッセージ性

 人は何かの判断をするとき、理性を司る脳の前側(前頭前野)を働かせて考えます。しかし感情を担当する脳の中心(大脳辺縁系)理性より強く働いてしまうので、多くの方は感情によって判断が変わるのです

 感情的な部分に深く突き刺さるメッセージ性の高い言葉、とくに『恐ろしいコトが起こる』というメッセージは心を大きく揺さぶり、時には理性的な判断をすべて放棄してしまう場合もあります。

 アメリカ、イェール大学の心理学者でありカリフォルニア大学バークレー校の名誉教授である『アーヴィング・ジャニス(Irving Lester Janis)』らの研究では、相手の恐怖心を煽った説得は失敗に終わりやすいという結果になりました。闇雲に恐怖心だけ煽っていると説得どころではなくなってしまうのですね。

〇〇しないと危険
 → プレッシャーに耐えきれず説得されること自体イヤになる

安心を提示する

 恐怖心を煽ると説得しにくくなりますが、これはひとつの応用テクニックとしてビジネス界隈で使われています。

<strong>セールスマン</strong>
セールスマン

年を重ねると関節が動きにくくなりますよね。のまま放っておくと車いす生活になっちゃうかも!

<strong>顧客</strong>
顧客

怖い! なんとかする方法はないの?

<strong>セールスマン</strong>
セールスマン

ご安心ください。このサプリメントがあれば大丈夫ですよ!

<strong>顧客</strong>
顧客

ホントに!? それください

 このような不安を煽り商品購入を誘うビジネスは『消費者契約法』で取り締まられていますが、アナタはこういった“流れ”に心当たりがあるのではないでしょうか? ――その商品がほんとうにアナタのニーズに合致しているものかしっかり見極めてから判断したいですね。

デジタル庁、e-GOV法令検索
 消費者契約法、全文は こちら
APA PsycNet
 当該論文については こちら

気分と制限時間の組み合わせ

 脳は長い時間をかけ理性的な判断を下します。しかし理性をしっかり働かせる時間がないと不用意な決断をしたりしますし、気分によっては勢いで決断をする場合もありますね。

 アメリカ、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の社会心理学者『ダミアン・マッキー(Diane M. Mackie)』らの研究では、短時間で決断しなければならない時、気分が良い状態だと説得しやすくなるという結果になりました。

 気分が良いと相手を肯定的に受け止めるようになるのですね。結果的に強い根拠を示す必要がなくなり説得が容易になります。早い決断を迫ることで理性より気分による判断を優先させ、より説得確率を向上させることができるのでしょう。

説得力アップのカギ
 ① 短時間で決断を迫る
 ② 気分が良い状態で判断を委ねる

APA PsycNet
 当該論文については こちら

説得は基本的に”成功しない”と考えよう

 説得の根底には根拠ある理論が必要ですよね。そういった意味で、上記3要素を見極めた上で相手の知識レベルを知ることも重要です。説得される人がその分野に関する知識をあまり持たない場合、説得される確率が上がるのです。

 冒頭で書いたように『説得』はだいたい失敗すると考えたほうが良いでしょう。わたしもアナタに「ここで紹介した内容はエビデンスがあるので信じてください!」と説得するつもりはありません。人の心は気まぐれなのでこれらの要素を守らなくても説得できる場合だってあります。しかし、ここで紹介した知識は確かに成功率を向上させるテクニックとして有用なのです。

 もし疑わしさや不安が残る場合、自身の仕事などでこれらのテクニックを試して検証を重ね、アナタならではのスキルとして研鑽していくのも悪くないですね。肝心なのはアナタの『』です。どんなに口ベタな人でも「この人はわたしを想って提案してくれてるんだ」と感じたら、だれだって心動かされますよね?

「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方
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