【Baseball United】中東・南アジアに新たなプロ野球リーグが誕生【中東マネー】

YouTubeチャンネル、Baseball United:投稿動画より

MLBレジェンドが投資した”2023最新プロ野球リーグ”誕生! ドラフトには日本人選手の姿も!

 2023年は野球の年でしたね

 春行われた『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』では大谷翔平選手をはじめ日本の錚々たるメンバーが勢ぞろいし、外国人としてはじめて日本代表に選出されたラーズ・ヌートバー(Lars Nootbaar)選手の活躍が光りました。

 日本野球はもちろん、WBCの熱狂は世界で盛り上がりを見せ、2023年9月にチェコ共和国で行われた『ヨーロッパ野球選手権大会』は史上最多観客動員数を記録。ヨーロッパではイタリアオランダが圧倒的強さを誇っていましたが、野球人気のおかげか12大会ぶりに両国以外の国『スペイン』が優勝を飾るなど野球が世界に広まっていく兆しが見え始めています。

 そのような情勢のなか野球のイメージがないある地域に新たな野球リーグが誕生します。いったいどのようなリーグなのでしょうか?

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中東・南アジアのプロ野球リーグ”ベースボール・ユナイテッド”についてわかりやすく解説

東はブータンやバングラデシュ。西はエジプトやトルコに至る広大なプロ野球リーグが誕生

 アナタは『中東・南アジア』に野球のイメージがあるでしょうか? ――正直に言ってまったくないですよね?

 事実、中東や南アジアではサッカーが圧倒的な人気を締め、続けて野球に似たクリケットがメジャーとなっています。

 しかし、まったく野球人気が無いわけではなく、インドやパキスタンなど一定の野球人気を誇る国もあり、野球はクリケットと並んでバットとボールを使った国民的スポーツになる可能性を秘めています。

 そこに新たなプロ野球リーグを作るため、野球の本場であるアメリカのメジャーリーガーたちが中東の国々と協力し、新たに『ベースボール・ユナイテッド』が創設されることになりました。

ベースボール・ユナイテッド ~Baseball United~

 Baseball Unitedは『中東・南アジアで新たに誕生したプロ野球リーグ』です。前身であるユナイテッド・インターナショナル野球リーグインド、パキスタン、中東に野球を広める目的で設立され、そこに野球殿堂入り選手の『マリアノ・リベラ(Mariano Rivera)』と『バリー・ラーキン(Barry Louis Larkin)』両氏をはじめ多くのメジャーリーガー、投資家が協力。資金提要などを行い、取締役などの役職に就いています。そこから規模が広がっていき、2022年11月に新たなプロ野球リーグ『Baseball United』が誕生しました。

 メジャーリーグで活躍した選手たちが取締役に名を連ね、中東各国の野球連盟や政府と協力しつつ着々と進行しています。この記事を書いている2023年10月28日時点ですでにドラフト会議が行われており、メジャーで活躍した選手や日本人選手2名が選ばれるなど世界に影響を及ぼしています。

 先述した通り中東はクリケットが人気です。野球はクリケットに似たスポーツという認知があり、リーグではクリケット場を新たな野球場としてリニューアルし、10億人いるクリケットファンに野球の楽しさを伝えていく予定です。

Baseball United
 公式ページは こちら

参加国・チーム

 2023年時点で参加が決定しドラフト会議に参加した国、チーム名は以下の通りです。

① ムンバイ・コブラズ -Mumbai Cobras
② カラチ・モナークス -Karachi Monarchs
③ ドバイ・ウルブズ -Dubai Wolves
④ アブダビ・ファルコンズ -Abu Dhabi Falcons

 2023年5月15日、Baseball Unitedはインドの年ムンバイを本拠地とする『ムンバイ・コブラズ』を発表しました。さらに5月30日にはパキスタンの大都市カラチに拠点を置く『カラチ・モナークス』を発表。メジャーで大活躍した選手を監督に据えるなど本気度が伺えますね。

 さらに8月3日。公式Youtubeチャンネルにでアラブ首長国連邦の各都市を本拠地とする『ドバイ・ウルブズ』、『アブダビ・ファルコンズ』の2チームを発表。チームカラーやユニフォームなどが判明し、かなりの盛り上がりを見せました。

 11月10日に試合が行われることも明らかとなり、すでに新チームを構成するドラフトも行われ、その動画は公式チャンネルで確認することができます。

YouTube
 Baseball Unitedの公式チャンネルは こちら
Baseball United
 チーム一覧とロースターメンバーについては こちら

ドラフトに日本人選手2名が選出!

 日本時間の10月23日夜9時過ぎ、4球団合わせてのドラフトの様子ががライブ配信されました。これはX(旧Twitter)でも告知され、日本での配信開始時間を発表していたことから多くの日本人が見てくれることを期待していることが伺えますね。

 実際ライブ配信中のコメントは多くが日本語でしたね。指名された日本で馴染み深い選手も多く、メジャーで活躍する選手や日本人選手も2名選ばれるなど、ライブを視聴していた日本人の間では話題沸騰でした。

 ドラフトは全体的に元メジャーリーガーやアメリカ大陸の選手が多いものの、野球が定着していない国からも追加で選手が入団し国際色豊かな顔ぶれになっています。

 指名された日本人に馴染み深い選手をリストアップしましょう。

ブランドン・レアード (元日本ハムファイターズロッテマリーンズ)
スティーブン・モヤ (元中日ドラゴンズオリックスバファローズ)
ジェフリー・マルテ (元阪神タイガース)
ブライアン・シュリッター (元西武ライオンズ)
福永春吾 (元阪神タイガース)
平田真吾 (元DeNAベイスターズ)

 日本プロ野球で通算213本塁打を放ったレアード選手をはじめ、日本でも馴染み深い元メジャーリーガーも名を連ねています。

 とくに注目したいふたりの日本人選手ですが、残念ながら福永春吾選手は台湾での契約があるため入団拒否。しかし、平田真吾選手はモナークスからの指名を受け、11月2425日に行われたオールスターゲームに出場を果たしました。

 Baseball United初の日本人選手となるか注目を浴びましたが、その後平田真吾選手は選手としてではなく横浜DeNAベイスターズの球団アナリスト(業界内の各動向を分析する専門家)に就任することが決まりました。野球への取り組みや誠実な人柄が評価されたとのことで、今後はプレーヤーではなく裏方としてチームを支えていくようです。

日本野球機構(NPB)
 平田真吾選手の個人成績は こちら
 福永春吾選手の個人成績は こちら

今後の発展と展望

 2024年のレギュラーシーズン以降は開催地にカタールのドーハやサウジアラビアのリヤドなどが発表されており、これらの国からも新チームが発足する可能性が非常に高いですね。

 現時点でシーズン全56試合を予定しています。これまでのプロ野球リーグと比べてどのような違いを見せてくれるのか今から楽しみですね。

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日本選手が活躍したオールスター 独自のルールもおもしろい!

YouTubeチャンネル、Baseball United:投稿動画より 平田真吾選手の活躍は[ 1:56:15~ ]

 2023年11月24,25日、日本時間の深夜帯、アラブ首長国連邦の『ドバイ国際スタジアム』にて全チーム選手が集結し夢のオールスターが開催されました。

 24日はサイヤング賞受賞のレジェンド『バートロ・コロン』選手が登板し往年のピッチングを披露。彼から日本でも活躍した『スティーブン・モヤ』、『ウィリン・ロサリオ』両選手が躍動し中東野球に初得点の歴史を打ち立てました。

 25日は日本人ファン待望の『平田真吾』投手が東部代表として4回裏のマウンドへ。初手にホームランと課題を残すものの、キレの良いスライダーをコースに決め2つの三振を奪うなど意地を見せました。

 その後の、味方チームの6ランホームランなど大量援護をもらい、平田投手は2回2失点ながら勝利投手としてBaseball Unitedの歴史に名を残しました。彼の登場にYouTubeライブでは深夜帯にもかかわらず日本語のコメントが多く寄せられ賑わいを見せていましたね。

 とくに印象深かったのは『マネーボール打席(Moneyball at Bat)』の存在です。

 条件付きで、攻撃チームの監督はある1打席中ピッチャーは金色に輝くボールを投球させます。その打席中はホームランの得点が2倍になるという他国では想像もできないようなルールが採用されていたのです。事実、平田投手を勝利に導いたのは『パブロ・サンドバル(Pablo Sandoval)』が放った6ランホームランです。

<strong>犬物語</strong>
犬物語

すっご! なにこれ? え? ――これ打点とか得点どう記録されるの? 失点防御率の計算は?

 既存のファンの中には拒絶反応を示すかもしれないこの試み、しかし、野球の下地が皆無な中東だからこそこういったチャレンジはどんどんやっていくべきなんだろうと思います。クリケットのように試合中のティータイムがあっても良いと思いますし、テーマパークのような遊んで観戦できる野球場、もしかしたら観客参加型の野球なんてのも面白いですよね?

 ゲーム中ではこの他、素人らしき若者が臨時代走をしてるような光景も見られました。2023年11月26日現在、Baseball Unitedの公式ルールはまだ公表されていませんが、今後こういったユニークなルールが随時追加されていくかもしれません。

 ゼロからの出発だからこそおもしろい! ベースボールユナイテッドはまさに可能性を秘めまくったプロ野球リーグと言えるでしょう。

<strong>犬物語</strong>
犬物語

うまく行かなければやめて、より良いルールだけを残していけば選手や観客にとってより良い野球ができるようになると思いませんか?

野球先進国へのアピール? 今後の発展に期待

 2023年の展開やドラフト選手などを見ると、どことなく野球人気の高いメジャーリーグと日本からの注目を集めようとした感じがしますね。メジャーリーグで活躍した往年の選手に加え、日本プロ野球でも活躍した助っ人外国人が数多く揃っています。とくにレアード選手がドラフト1位に登場した時驚かれた野球ファンも多かったのではないでしょうか。

 日本人選手が指名されたことからも、今後の人気沸騰にあわせ日本人選手をどんどん加入させたいという思惑があるのかもしれません。

 ドラフト下位にはヨーロッパの各リーグで活躍する選手や野球マイナー国の有望株、チームの本拠地があるインドなどからも選手が指名されています。野球が有名でない地域に食指を伸ばし、野球大国であるメジャーリーグとの差別化も図っているのかもしれませんね。

 いずれにしても世界に新たなプロ野球リーグが誕生したのは大きなニュースです。もしかしたら日本人選手がたくさん移籍するなどして日本との関係が深くなり、メジャーリーグと並んで日本で有名なリーグになるかもしれません。

 世界には、まだ知られてない多くのプロ野球リーグがあります。2023年に開催されたWBCの影響か、チェコ共和国では野球の人気が上昇したり、世界的にも少しずつ野球人気が上昇しているような印象を受けます。アフリカ大陸でも野球を広める運動が活発になり、Baseballは着実に世界に浸透していきそうですね。

 アナタは野球、好きですか? わたしは好きです。そんな野球がもっと世界に広まればうれしいと思います。今後ベースボール・ユナイテッドがどう発展していくのかとても楽しみですね。

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