持続可能な開発目標”SDGs”とは? 日本の取り組み事例も【わかりやすい解説】

SDGs”17の目標”を5つの”P”でわかりやすく解説 アナタができることは?

 SDGsSustainable Development Goalsとは『人類の繁栄と地球の存続を両立、継続させるための計画』です。学力差や差別などの社会問題、海洋汚染や工業廃棄物などの環境問題、格差や貧困などの経済問題を解決するため継続可能な対策を、2015年9月25 ~ 27日に行われた『国際連合総会:持続可能な開発サミット』で採択されました。

 国際連合は『誰1人取り残さないleave no one behind』と銘打ち、2001年より開始された『MDGs』の後継として『17の国際目標・169のターゲット・232の指標』が掲げられています。

 今回はSDGsで掲げる17の目標について書いていきます。

国際連合広報センター:SDGsについては こちら

SDGsが掲げる17の目標 5つの”P”でわかりやすく解説!

 現在、世界では以下のような問題が浮上しています。

社会問題
  貧困
  感染症の流行
  教育機会の不平等
  人口爆発
  差別、ハラスメント
  紛争の長期化、複雑化
  少子高齢化
環境問題
  地球温暖化
  エネルギー問題の深刻化
  気候変動、自然災害
  世界的な水不足
  生物多様性の喪失
経済問題
  経済危機の頻発
  若年失業率の増加
  雇用なき都市化の進行
  社会福祉財源の不足
  経済格差の拡大

 ほか様々な問題解決のため、SDGsは以下の特徴のもと国際連合が中心として取り組まれているものです。

・先進国を含めすべての国が行動
・誰一人として取り残さない
・すべてのステークホルダーが役割を果たす
・社会、環境、経済すべて統合的に取り組む
・定期的にフォローアップ

 ステークホルダーとは『企業活動を行う上で関わるすべての人』を指します。従業員、株主、公務員などに関係なくすべての利害関係者が関わって自分の役割を果たそうという意味になりますね。また、SDGsに取り組む国、企業などはそれらの成果を定期的に公表フォローアップすることで内容の透明化を図っており、これらのデータは『国際連合広報センター』にて確認することができます。

国際連合広報センター:2021年のSDGs報告に関しては こちら

 上記の問題解決のため採択された17つの目標について、SDGsが掲げる達成までの期限は『2030年』です。これらを一気に覚えるのは難しいので、理解しやすくなる『5つの』として整理すると理解しやすいでしょう。以下から具体的に解説していきます。

外務省:SDGsの概要、日本の政策に関しては こちら

人間:People

 ここでは社会問題に関する6つの目標について書かれています。すべての人の人権が尊重され、尊厳をもち、平等に力を発揮できるようにします。そのために以下のような目標が掲げられました。

貧困
  あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
飢餓
  飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに

   持続可能な農業を推進する
保健
  あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し

   福祉を推進する
教育
  すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し

   生涯学習の機会を促進する
ジェンダー
  ジェンダーの平等を達成し

   すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
衛生
  すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

 貧困の1つの指標として『国際貧困ライン』という、1日1.9ドル2021年12月30日現在218.71円以下というラインが設けられています。先進国では貧富の格差拡大も課題となっていますね。

 日本において問題となっているのはです。閣僚や議員、経済参加率、賃金格差などの問題が山積みで、現在『女性活躍推進法』が施行されるなど様々な取り組みが行われています。

男女共同参画局:女性活躍推進法の現状は こちら

繁栄:Prosperity

 ここでは経済問題に関する5つの目標について書かれています。すべての人が豊かな生活を送り、自然と調和する経済、社会、技術の発展を確保するための目標です。

エネルギー
  すべての人々に手ごろで信頼でき

   持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
成長と雇用
  すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長

  生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する
産業化とイノベーション
  強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに

   イノベーションの拡大を図る
不平等
  国内および国家間の不平等を是正する
都市
  都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする

 エネルギーの多くは化石燃料によるものが多く、現在はクリーンエネルギー再生可能エネルギーへの転換が求められています。また電気を利用できない人々への供給も課題のひとつです。

 児童労働なども問題となっており、日本においては長時間労働による『過労死』も大きな課題です。働き方改革による長時間労働の是正、人間らしい仕事、持続可能な産業の開拓による雇用増加などが期待されるところですね。

地球:Planet

 ここでは環境問題に関する4つの目標について書かれています。自然との共有、地球環境の保護がメインとなり、持続可能な消費と生産に関する目標が掲げられます。

生産と消費
  持続可能な消費と生産のパターンを確保する
気候変動
  気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
海洋資源
  海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し

   持続可能な形で利用する
陸上資源
  陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進

  森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転ならびに
   生物多様性損失の阻止を図る

 ある地域、ある国の経済活動をそのまま地球規模で行ったら? という指標として『エコロジカル・フットプリント』があります。この指標に当てはめると、2018年時点の日本は地球2.8個ぶん必要な生活をしているようです。

世界自然保護基金:エコロジカル・フットプリントについては こちら

 先進国において『食品ロス』は大きな問題です。日本においては2015年度の食品廃棄物が年間2842万トン、そのうち食品ロスは646万トンにものぼるとされています。必要なモノを必要な分だけ作る。簡単なようで難しい問題ですね。

平和:Peace

平和
  持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し
   すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに

   あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

 恐怖と暴力がなく、公正なルールですべての人が受け入れられ、参加できる包括的な世界のための目標です。世界では多くの人々が紛争や災害のもとで暮らしており、身の安全を確保することもまた平和目標のひとつとなります。

 公正さは社会の基本です。平和で公正な社会実現のためにはすべての人を守るための法律や政治の仕組み、公的な制度を整える必要がありますね。公正性皆無の独裁政治上ではビジネスもやりにくいでしょう。公正さは経済活動においても必要不可欠な要素なのです。

パートナーシップ:Partnership

実地手段
  持続可能な開発に向けて実施手段を強化し

   グローバル・パートナーシップを活性化する

 SDGsはグローバルな連携が必要不可欠です。その精神に基づき、政府、民間企業、市民社会、国際連合を含む多様な関係者が参加し、グローバルなパートナーシップにより目標の実現を目指すことが必要になります。

 つまり『目標を達成するためにみんなで協力していきましょう』という目標になります。途上国へ先進国が様々な援助をする。国家間の価値観を共有することで、日本でも『官民協働』を呼びかけています。

わたしたちにできること

 SDGsは途方も無い目標に感じられるかもしれませんが、それでも個人でできることはたくさんあるのではないでしょうか。そのなかで特に重要なのは『SDGsについて知る』事だと思います。インターネットで検索すれば多くの情報が得られますし、『法務省』をはじめとした各省庁でもSDGsに関する取り組みをサイト内で公表しています。ほか地方公共団体や企業などがSDGsに関するセミナーを開催することもありますので、機会があれば参加してみるのも良いですね。

 生活のなかでできることは、たとえば車の代わりに自転車を利用するなどがあるでしょう。ひとり分の排気ガス消費量はわずかでも、10人20人と輪が広がっていけば、1年間の積み上げでかなりの量を減らすことができるはずです。

 もし、より深く知りたい場合はSDGsに関する著書を購入するのも良いでしょう。今回参考にした『笹谷秀光』氏監修の『SDGs見るだけノート』などはとてもわかりやすく紹介されており、見るだけでSDGsが理解できる良書です。図解で様々な用語も解説してくれるので、わたしはこの著書をSDGsの教科書として利用しました。

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外務省:個人でできるSDGsについては こちら

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